フルサイズミラーレス3社の特徴【SONY、Nikon、Canon】

フルサイズミラーレス3社の特徴【SONY、Nikon、Canon】

これまでソニーがほぼ独占していたフルサイズミラーレスカメラ市場ですが、2018年に入りNikon、Canonが参入して話題になっていますよね。
言うまでもなくNikonとCanonは一眼レフ機市場において二強メーカーであり世界のカメラシェアでもかなりを占めています。
さらにPanasonicも念願のフルサイズミラーレスに参戦を発表するなど急に活気づいてきた感があります。
Panasonicに関してはLマウントでシグマとライカと手を組んで展開するという事以外確定事項がないのでここでは割愛します。

SONYの特徴

まずはいち早くフルサイズカメラをミラーレス化し市場に投入したSONYです。
初号機であるα7の発売が今から5年前の2013年11月。
つまり5年分のカメラがすでに市場に出回っている事になります。
とりあえずSONYの強みは先行した分かなりのユーザーを確保している事です。
他に選択肢がない状態で商品を展開できる事の旨味がありました

そして要望に応えられる開発スピードも魅力です。
スタンダード、高感度、高解像度、高速連写、などの要望に対応するモデル展開をしています。

もう一つは割と最新の技術を投入してくるという事。
これはSONYの社風とも言えますが、多少難があってもとりあえず投入して市場の評判を伺ってきます。
新しいもの好きには嬉しい事ですし、堅実なメーカーではできない事もわりとフットワーク軽くやってきます。

Nikonの特徴

Nikonといえば老舗のカメラメーカーであり、世界に名の通った光学機器メーカーです。
これまでは一眼レフカメラを中心に展開してきましたが今後のミラーレスカメラ市場の拡大を見据えて参入しました。

その気合の一つがマウントで

Nikonはレフ機においてFマウントと言われるマウント規格を使ってきました。
60年近くも前に制定された規格でその後変更がなかった事から不変のFマウントなどと言われています。
Nikonを使う人は高齢の方の比率が多いと言われる理由もこの辺にあるのかもしれません。
ただ不変とはいえそれはマウントの形状の話で、実情は機能の追加や変更が多々あり、カメラ側で対応するレンズが違うなど規格としては統一性に欠けたものになってきました。
他社よりマウント系が小さい事によるデメリットもあり、正直Nikonがこれに苦しんできた歴史でもあります。

そこで今回のミラーレスではそれらをすべて払拭するかのような気合の入ったマウント規格にしてきました。
まずマウント経が4社で一番大きい55mm、フランジバックもどこよりも短い16mmというところにこれまでのFマウントの呪縛から解き放たれたいといったレンズ設計者の気持ちを感じます。
これによって今までできなかった明るいレンズ設計が可能になり、また画質自体の向上にもつながりました。
「NIKKOR Z 58mm f/0.95 S Noct」なんてFマウントでは出来なかったスペックのレンズも発表しました。
ただこれはCanonもEFマウントの時に通った道で、製造コストなどを鑑みると宣伝的な意味合いが強いと思われます。

ボディもボディ内手ぶれ補正を入れたり、EVFの見え方に拘ったりとNikonとしては新しい部分に挑戦しています。

Canonの特徴

Nikonから一ヶ月ほど遅れてCanonもフルサイズミラーレスへの参入を発表しました。
言わずとしれた世界カメラシェア1位のメーカーで、レフ機では6割以上のシェアを誇ります。
それだけにカメラのミラーレス化には慎重で、これまではAPS-CのEOS Mシリーズのみを展開してきました。
近年になりEOS Mがミラーレスのトップシェアになったこともありいよいよフルサイズにも参入といった形になりました。
Canonは1987年からEFマウントですでに完全電子化となっている事もあり、ミラーレス化に関しては既存のEFマウントを予想する声もありましたが、結局はショートフランジバックの新マウントとなりました。
ショートフランジバックの方がレンズを高性能化出来るので当然の選択です。
マウント名はRFマウント。マウント経はEFと同じで54mm。
マウント経こそ同じですが「RF28-70mm F2 L USM」というとんでもないズームレンズを発表するなどショートフランジバックの恩恵はかなりあるようです。

ボディは薄型ながらも適度な大きさと重さを有しミラーレスだからといって極端に小型軽量化を図っていない点が見て取れます。
使い勝手を重視したスタンダート機といった感じです。
今後はエントリー機やプロ機も投入する予定だそうです。

次回はそれぞれのメーカーのメリットと気になる点を書きたいと思います。

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